サックスを独学で始めたいと思ったとき、真っ先に浮かぶのがDVD教材ではないでしょうか。
本だけだと「くわえ方」や「息の入れ方」がいまいちわからない。かといって教室に通う時間もお金もない……。
そんなときに、映像を見ながら学べるDVD教材はとても頼りになります。
ただ、いざ探してみると種類がいくつもあって、何を基準に選べばいいのかわからないという方が多いはず。
価格も2,000円台から36,000円台まで幅があり、「結局どれがいいの?」と迷うのは当然です。
この記事では、サックス初心者向けのDVD教材を3つのタイプに分類して比較しました。
それぞれの特徴・メリット・デメリット、そして代表的な商品名まで具体的に挙げたうえで、「あなたにはどのタイプが合うか」をお伝えします。
サックスの初心者向けDVD教材は大きく3タイプ

DVDで学べるサックス教材を調べていくと、だいたい次の3つに分かれます。
| タイプ | 内容 | 価格帯 | 代表例 |
|---|---|---|---|
| ① 教則本+DVD付き | 市販の本にDVDが付属 | 約2,000〜3,000円 | 『はじめてのアルト・サックス』緑川英徳 著(リットーミュージック) |
| ② 通信講座型DVD教材 | テキスト+複数DVD+楽譜のフルセット | 約30,000〜40,000円 | 『初めてのアルトサックス講座 3弾セット』吉野ミユキ 講師(マナビーノ) |
| ③ YouTube+書籍の組み合わせ | 無料動画+市販の教本を自分で組み合わせ | 0〜約2,000円 | YouTubeレッスン動画+『サクソフォーン教本』大室勇一 著(全音楽譜出版社) |
ひと口に「DVD教材」と言っても、中身はまったく違います。それぞれ詳しく見ていきましょう。
タイプ①:教則本+DVD付き(2,000〜3,000円)

サックス教材のなかでは最も手軽で、価格も2,000〜3,000円とお財布にやさしいのが特徴。
Amazonで「サックス DVD」と検索すると上位に出てくる定番本は、主にこのあたりです。
| 書籍名 | 著者 | 出版社 | 税込価格 | ポイント |
|---|---|---|---|---|
| DVD&CDでよくわかる! はじめてのアルト・サックス New Edition | 緑川英徳 | リットーミュージック | 約2,640円 | Amazonレビュー200件超のベストセラー。DVD+CD付。QRコードでスマホ視聴も可能。練習曲11曲収録 |
| DVDで今日から吹ける! かんたんアルト・サックス New Edition | 緑川英徳 | リットーミュージック | 約2,090円 | 上記のコンパクト版。YouTube連動でスマホでも映像が見られる。課題曲34曲と充実 |
| サックスをはじめよう | 福井健太 | ヤマハミュージックメディア | 約2,420円 | ヤマハ公式の入門書。DVD付き。組み立て方から丁寧に解説。レパートリー曲21曲 |
| できる ゼロからはじめるサックス超入門 | 加度克紘 | リットーミュージック | 約2,200円 | 「できる」シリーズのサックス版。楽器未経験者を意識した構成 |
Amazonのサックス教則本カテゴリで常に上位にランクインしており、レビュー数も群を抜いています。
ヤマハの『サックスをはじめよう』も安心感のある選択肢。
著者の福井健太さんは東京藝大卒のプロ奏者で、ヤマハの楽器開発にも協力している方です。
改訂版ではDVDの代わりにスマホでの動画視聴に対応しました。
最近は多くの教則本がDVDの内容をQRコードやYouTubeでも視聴できるように進化しています。
「うちにDVDプレーヤーがない」という方でも問題ありません。
教本+DVDのメリット
- 価格が安い(2,000〜3,000円で買える)
- 書店で中身を確認してから買える
- DVD映像で手元のアップなど、視覚的に学べる
- 課題曲が収録されていて、基礎練習だけで終わらない
教本+DVDのデメリット
- DVDは1枚(数十分〜1時間程度)で、カリキュラムとしては短い
- 基礎の解説が中心で、「曲が吹けるようになるまで」の全体像が見えにくい
- 質問できる相手がいない(完全に自力で進める必要がある)
- 楽譜にドレミのふりがなが付いていないものが多く、楽譜が読めない人にはハードルが高い
教本+DVDはこんな人に向いている
- まずは最小限の出費で試してみたい人
- 楽譜がある程度読める人
- 他の楽器経験があり、基礎的な音楽知識がある人
- 「書店で実物を見てから買いたい」派の人
タイプ②:通信講座型DVD教材(30,000〜40,000円)

教則本のような「1冊+DVD1枚」ではなく、複数弾のカリキュラムに分かれていて、段階的にレベルアップしていく構成になっています。
通信講座タイプの最大の特徴は、楽譜が読めない完全初心者を前提に設計されていること。
ドレミのカタカナ表記や運指図が付いた専用楽譜が用意されていたり、メールでの質問サポートが付いていたりと、独学なのに「誰かに教わっている」ような安心感があります。
代表的なのが、プロジャズサックス奏者の吉野ミユキさんが講師を務める「初めてのアルトサックス講座 3弾セット」(マナビーノ)です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 初めてのアルトサックス講座 3弾セット |
| 講師 | 吉野ミユキ(プロジャズサックス奏者・エイベックスからCD発売実績) |
| セット内容 | テキスト3冊+DVD5枚(計456分)+楽譜3冊 |
| 価格 | 税込36,080円(分割払い対応) |
| サポート | メール質問OK(回数・期限の制限なし) |
| 課題曲 | 聖者の行進、オーラ・リー、北の国から、ムーンリバー、いとしのエリー、サマータイム、ルパン三世のテーマ |
| 受講者層 | 60〜80代が中心(83歳の受講者あり) |
しかも第1弾から第3弾まで段階的にレベルアップしていくカリキュラムなので、「次に何を練習すればいいか」で迷いません。
でも「36,000円は正直ちょっと高いなぁ……」と思いますが、サックス教室だと「月1万円で3〜4ヶ月分」なので、これで一生使える教材が手に入ると考えたら、コスパは悪くないです。
通信講座のメリット
- カリキュラムが体系的(「何を→どの順番で→どこまで」が明確)
- 楽譜が読めない人向けの工夫がしっかりしている(ドレミのカタカナ表記・運指図付き)
- DVDの映像量が圧倒的に多い(教則本付属DVDの約10倍)
- メール質問が回数・期限ともに無制限(独学の不安を補える)
- 課題曲が「ルパン三世」「いとしのエリー」など大人に馴染みのある曲で、モチベーションが続く
通信講座のデメリット
- 価格が高い(税込36,080円)
- 書店では買えない(ネット購入のみ)
- 教材が届くまで中身を確認できない
- 対面のリアルタイム指導はない
通信講座はこんな人に向いている
- 楽譜が読めない完全初心者
- 「何から始めればいいかわからない」という人
- 独学だけど、質問できる環境がほしい人
- 60代以上のシニアで、自分のペースで進めたい人
- 教室に通わず、自宅でしっかり上達したい人
関連記事→吉野ミユキ「初めてのアルトサックス講座」は60歳からでも本当に吹ける?

タイプ③:YouTube+書籍の組み合わせ(0〜2,000円)

YouTubeの無料レッスン動画と、市販の教則本を自分で組み合わせて学ぶスタイルです。
費用をほぼゼロに抑えられるのが最大の魅力。
YouTubeには現役のサックス講師やプロ奏者が投稿するレッスン動画が豊富にあり、アンブシュア(くわえ方)やタンギングといった基礎的な内容はかなりの部分をカバーできます。
このタイプで教本を1冊持っておくなら、以下の2冊が定番です。
| 書籍名 | 著者 | 出版社 | 税込価格 | ポイント |
|---|---|---|---|---|
| サクソフォーン教本 | 大室勇一 | 全音楽譜出版社 | 約1,400円 | サックス講師の多くがレッスンで使う超定番。初心者が基礎を身につけるための内容を網羅。映像なし |
| 超・初心者のためのアルトサックス入門 | — | デプロMP | 約1,100円 | 写真付きでわかりやすい。価格も安く、最初の1冊としてハードルが低い |
大室勇一さんの『サクソフォーン教本』は、須川展也さん(日本を代表するサックス奏者)の師匠にあたる方が書いた本で、何十年も売れ続けているロングセラーです。
内容はしっかりしていますが、映像が付いていないので、YouTubeの動画と組み合わせて使うのがおすすめ。
YouTube+書籍のメリット
- 費用がほぼかからない(教本を買っても1,000〜2,000円)
- 動画の種類が豊富で、自分に合う先生を選べる
- いつでもスマホで見られる
YouTube+書籍のデメリット
- カリキュラムがない(何をどの順番で練習すればいいか自分で判断する必要がある)
- 動画によって言っていることが違い、混乱しやすい
- 質問できない
- 初心者が「今の自分に合った動画」を見つけるのが難しい
こんな人に向ている
- とにかくお金をかけたくない人
- 自分で情報を取捨選択できる人
- 他の楽器経験があり、基礎的な練習の組み立て方がわかる人
- まずはYouTubeで雰囲気をつかんでから、本格的に始めるか決めたい人
サックス初心者向けDVD講座|3タイプ比較まとめ

最後に、3つのタイプを一覧で並べます。
| 比較項目 | ① 教則本+DVD | ② 通信講座型 | ③ YouTube+書籍 |
|---|---|---|---|
| 価格 | 約2,000〜3,000円 | 約36,000円 | 0〜約2,000円 |
| 映像量 | 30〜60分(DVD1枚) | 約456分(DVD5枚) | 無限(ただしバラバラ) |
| カリキュラム | あり(短い) | あり(3弾で体系的) | なし(自分で組む) |
| 楽譜が読めない人 | やや厳しい | 対応(ドレミ表記あり) | 動画次第 |
| 質問サポート | なし | あり(メール無制限) | なし |
| 代表的な教材 | 緑川英徳『はじめてのアルト・サックス』 | 吉野ミユキ『初めてのアルトサックス講座』 | 大室勇一『サクソフォーン教本』+YouTube |
結局どれがいい?タイプ別おすすめの選び方

まずは緑川英徳さんの『はじめてのアルト・サックス New Edition』が鉄板です。
価格も安いので、気軽に試せます。
教本は大室勇一さんの『サクソフォーン教本』を1冊持っておけば安心です。
ただし、情報が断片的になりやすいので、途中で「何を練習すればいいかわからない」状態になるリスクは覚悟しておきましょう。
吉野ミユキさんの「初めてのアルトサックス講座 3弾セット」(税込36,080円)は価格こそ高めですが、「基礎の基礎から、人前で曲を吹けるようになるまで」をひとつの教材で完結できます。
メール質問が無制限なので、独学の不安も大きく軽減されますよ。
吉野ミユキさんの「初めてのアルトサックス講座 3弾セット」は下記の記事に詳しく書いてます。
関連記事:吉野ミユキ「初めてのアルトサックス講座」は60歳からでも本当に吹けるのか徹底調査!>>

理由はシンプルで、「何を・どの順番で・どこまでやればいいか」を自分で考えなくていいからです。
独学で一番つまずくのは「練習の組み立て方がわからない」ことなので、そこを教材側が解決してくれるなら、その分の投資は十分に価値がありますね。
まとめ:サックス初心者向け教材選びで大事なのは「続けられるかどうか」

サックスのDVD教材は、2,000円の教則本から36,000円の通信講座まで幅広くあります。
でも一番大事なのは、「自分が挫折せずに続けられるかどうか」です。
安さだけで選んで途中で挫折するよりも、自分のレベルと環境に合った教材にしっかり投資するほうが、結果的にお金も時間もムダになりません。
迷ったらまず、下記の3つの質問を自分に問いかけてみてください。
- 楽譜は読めるか? → 読めるならタイプ①か③。読めないならタイプ②
- 予算はどのくらいか? → 3,000円以下ならタイプ①か③。長期投資できるならタイプ②
- 自分で練習計画を組めるか? → 組めるならタイプ③。「何から始めたらいいかわからない」ならタイプ②
| 比較項目 | ① 教則本+DVD | ② 通信講座型 | ③ YouTube+書籍 |
|---|---|---|---|
| 価格 | 約2,000〜3,000円 | 約36,000円 | 0〜約2,000円 |
| 映像量 | 30〜60分(DVD1枚) | 約456分(DVD5枚) | 無限(ただしバラバラ) |
| カリキュラム | あり(短い) | あり(3弾で体系的) | なし(自分で組む) |
| 楽譜が読めない人 | やや厳しい | 対応(ドレミ表記あり) | 動画次第 |
| 質問サポート | なし | あり(メール無制限) | なし |
| 代表的な教材 | 緑川英徳『はじめてのアルト・サックス』 | 吉野ミユキ『初めてのアルトサックス講座』 | 大室勇一『サクソフォーン教本』+YouTube |
この記事が、あなたに合った教材選びの参考になれば嬉しいです。
関連記事:吉野ミユキ「初めてのアルトサックス講座」は60歳からでも本当に吹けるのか徹底調査!>>

